毎週月曜日のライフセービング講習会では、主に室内で行う事の出来る練習や教科書に基づいた授業を行います。
ここ2回の月曜の講習では、CPR(心肺蘇生)の練習を行いました。
人工呼吸と心臓マッサージですね。
心肺蘇生というのは、“意識がない” 且つ “呼吸がない”状態のかたに行う手当です。
手順の基本は
DRABCD (ドクター
ABCDという語呂合わせ)。
D=Danger
患者を安全なところに移し、周りに危険なものがないかなど確認したり野次馬を追い払ったりします
R=Response
声をかけて手を握ったり、肩を握ったりして相手の反応があるかを確認します。
反応がなければ、、
A=Airway
患者を横にして嘔吐物があれば払い、砂などを取り除き、患者の気道を確保します。
胸の動きを"見て” 耳で呼吸を“聞いて” 頬で呼吸を“感じて”、呼吸があるかどうかを確認します。
呼吸がなければ、、、
B=Breathing
人工呼吸2回。あごをあげて息を吹き込みます。吹き込んだら胸が動いているかを見て、呼吸が送り込まれてるかをチェック
C=
Compression心臓マッサージ。1分間に100回のペースの早さで30回。
そして、人工呼吸と心臓マッサージが始まったら、救急隊がくるまでやめる事は出来ません!
この心臓マッサージはかなり激しくて疲れるので、二人いれば交代で行います。
患者さんのあばら骨が折れる事もありますが、それはかまわないそうです。
D=
Defibliration(スペルが難しくてわからない!!!!!!!!)
電気ショック。これは資格がないと出来ないので、お医者さんが行います。
練習とはいえ、皆真剣そのもの!
人形を使ってやるのですが、結構頭で分かっていても何かうっかり忘れてしまう事もあるものです。
例えば、最初にゴム手袋をはめるという行為。
サーフライフセービングでは、パトロール中は常に人工呼吸用のマスクとグローブを携帯しています。
人を助けるのも大事ですが、それ以上の犠牲者を出さない事はもっと大事!
ということで、感染症などのリスクをさけるために手袋をつけて行います。
これが、忘れるんだなー。。
あとは、患者の頭を支えるのを忘れて首ががくっとなってしまったりとか、、
怖い怖い。
話によると、意識呼吸がないままにこのCPRを1時間続けた後で病院で手当がなされ、回復された方もいるらしいです。
そういえば!前にブログで書いた、ゴードンズベイでの事故の患者さんも
救急隊がくるまで30分以上あったにもかかわらず助かったそうです!!!!
それもCPRのおかげ!
日本でも、たくさん講習を受けるところがありますので、是非皆さんも受けてみてね。
消防署などで無料で行っているし、資格として講習を行っている団体もあります。
日本では医療行為ではないので、この処置は誰でも出来ます。
私も運転免許の講習会で習ったぐらいですから。
また最新のCPRは、常に最も効果的な方法が研究、更新されていて、心臓マッサージの回数など微妙にかわることがありますので常にチェックです。
何でやってほしいと思うかというと、大切な人を救えるかもしれないからです。
私の母が亡くなったとき、心臓発作のようなものでした。
私は母がお風呂場でなくなっている事を朝まで気づかなかったのです。
もし、前の晩に帰って来てすぐ倒れているのに気づいていて、、CPRを行えたら助かっていたかなーと、この講習を受けながらすごく思うのです。
でも、それよりも前に一緒に過ごしながら母親の体の不調に気づいてあげられなかったのがもっと大きな問題なのですけれどね。。
というわけで大充実の講習会。
CPRの練習は、決して生きている人間で行わないでくださいね!!!!!!!